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キュンと感じちゃう女の子のための官能小説。ココロもカラダもウルウル潤うよ。最近フェロモン枯れ気味の人も、HOTな人もみんなでトロけましょう!
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★ 追憶の海 第17章 ★ >>小説 バッグナンバー
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< あらすじ >
亮平とはるかは、その夜の食事を共にする。
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その日のはるかは、顔見知りである亮平の目から見ても、とても綺麗で垢抜けていた。実際、レストランへの道のりを歩いていただけでも、道行く男がかなりの確率で振り返る。亮平は、あまりはるかに隙を見せたくは無かったので、目のやり場に困った。よく見れば見るほど、自分が思わず見とれてしまうのではないかと思ったからだ。
それにしても、今のこの状況を、あとで冴子になんて言えばいいのだろうか。なんと言い訳すれば…。
結局、地元の友達とやらも誰一人居ない。全員、都合が悪くなったのだという。みんな東京でいつでも会えるから、こんなもんなのよとはるかは笑って言った。そして、肝心の冴子には、はるかから声さえかけていないという。俺の早とちりだったのか?珍しく連絡を取り合わないからこんなことになったのか…。今日、あんな言い合いさえしていなければ、普段どおり連絡したのに…。そうすれば、こんな洒落たレストランの美味い料理を前にして、こんな浮かない気分にならずに済んだのに…。亮平は、そんなことばかりをずっと考えていた。
「今日はごめんね、なんか変なことになっちゃったね。」
はるかは、店内に入り尚いっそう綺麗に見えた。薄明るい照明と、はるかの気だるい様な雰囲気がよく合っていた。
「ねっ、今日は仕方ないから飲もう飲もう!たまには悪いこともいいよね。せっかく、こんな素敵なところに来たんだからもったいないよ。」
と、店に入るなりはるかはとりあえず酒ばかりを大量に注文した。亮平は、酒にはとても弱かった。遊び半分で友達と飲んだことはあったが、好きでもなかったし美味いとも思わなかった。ただ、自分が弱いということだけは分かっていた。酒癖が悪いと、仲間内でも評判だった。
「すんません、ちょっとトイレ」
店に入ってまだ30分足らずだったが、亮平は何度もトイレへ立った。アルコールを早く体外へ出そうという努力をしていた。この状況で酔うわけにはいかない、が既にトイレに向かう自分の足が浮ついていることに気づいてはいた。
トイレの度に冴子になんとかして連絡を取ろうと思い、店の電話を借りて冴子の家へ電話し続けた。しかし、運悪く留守だった。誰も出ない。次第に亮平は苛立ってきた。あんなに勉強勉強とうるさく言うくせに、自分はどこへ出かけてるんだ?出かけるなら、少しくらい自分との時間を増やしてくれてもいいじゃないか。
もう何度電話を借りただろう。最初は快く貸してくれた店側も、何度も何度も借りるうち、そして店内が一層混み始め、忙しくなった為に面倒な表情を隠さなくなってきた。
「何度もすみませんでした、もういいです。ありがとうございました。」
亮平はそう告げて、席へ戻った。もう今日は冴子を呼ぶのは諦めよう。
席に着いた亮平を、はるかは笑いながら見つめていた。
「…ごめんね。私てっきり、亮平君が冴ちゃんをつれてくるものだとばかり思っていたのよ。気が利かなかったね。」
「いや、いいです。今日は。ちょっと会いづらいのもあったし…。」
「喧嘩でもした?」
亮平は黙るしかなかった。あれは喧嘩ではない。自分のわがままだと思う。なぜなら冴子は何一つ間違っていないから。いつも。
だけど、人と人の付き合いってそういうものだろうか。正しい、間違っているだけで、全てが片付くものだろうか。時には、理屈ではない感情に翻弄されることもあるし、相手のそういう部分を理解することも必要なんじゃないか?
亮平は酒の力もあって、思考がぐるぐるとまとまらなかった。
「でも私、亮平君とこういうふうにゆっくり話す機会が出来て、うれしいな。」
というはるかの声で、前に座るはるかに目を移した。はるかも、店に入ってから飲み続けていたので、相当な量の酒を飲んでいた。多量の酒が、はるかの首元と頬を高潮させ、目を潤ませていた。
「冴ちゃんとは、うまくいってるんでしょう?」
ええ、まあと亮平は答えたが、なんだか今は冴子とのことを明るく他人に話せない気分だった。
「私、冴ちゃんってすごいなーって昔からずっと思ってた。なんていうか、正義そのものっていうか、信念を曲げないっていうか…。」
亮平は、黙って聞いていた。そんなこと、自分だってよく分かってる。
「…でもさ、世の中そんなに強い人間ばっかりじゃないのよねぇー。」
亮平ははっとして、はるかを見た。はるかはグラスの酒を飲み干し、へらへらと笑ってはいたが目は真剣だった。
この人は、自分が思っていたほどばかじゃないし、ちゃんと分かってる。亮平はそう思った。
「…俺も、そう思う。冴子はいつも正しい。だけど、その正しい冴子を見せ付けられすぎると、自分がなんだか間違っている人間に思えることもたまにあって…」
あぁ、なんでこんなこと自分はこの人にしゃべってるんだと思ったが、一度口に出してしまった思いはもう止まらなかった。
「ね、時間はたくさんあるよ。愚痴ならたくさん聞いてあげる!」
と、目の前のはるかは、追加の酒をウェイターに注文していた。
そのはるかが、今の亮平にとってはとても明るくやさしいオーラを放って見えた。
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誰も知らなかった、はるかの秘めた思い
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●作者プロフィール
◆桃野 菊
猫2匹(キク♂モモ♀)+夫+両親+居候小型犬の大所帯で気まま暮らし中。
GWは、竹下夢路も泊まったという箱根のふるーい老舗旅館へ。
夜は怖くて廊下を歩
けませんでした。
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